2013 March

Tokyo

 
 
快晴の成田から離陸して少しすると、機長のアナウンスで目覚める。遠くに美しい真っ白な富士山が見える。機上から見る地上の景色は建築の敷地模型のよう。子供の頃、模型のお手伝いで小さな木をスポンジで作った事を思い出す。

 

Paris

 
 
 
サンジェルマンの我が家の近くには、本当に日本では想像出来ない様な個性的な、歴史ある専門店が幾 つもある。貴族の友人の狩猟好きには本当に驚くけれど、「子供が最初に射止めた雉」を記念に剥製にするのがこのブティック。生物学の分野でも剥製の技術に は定評があって、自然史博物館の巨大な象やキリンの剥製もこの会社が制作している。私のジュエリーのケースを「標本みたいにディスプレイしたい」と友人に 相談したら、ぜひココで!と紹介された時は本当に驚いた・・・。

 

Paris

 
 
 
ドクターの友人が「待合いのサロンに飾る医学関係のアンティークを探しに行くからMOMIも来な い?」とお誘いを受けて初めて来た時は本当に驚いたこのブティック。眼科、歯科、耳鼻科はもちろん、全ての医学関係のアンティークを揃えていて、「何年頃 の歯の模型を探して欲しい」とリクエストを送っておくとその時代のものを揃えて下さるとか・・・。日本で言う「アンティーク」とは規模も概念もそのスケー ルが違う!

 

Paris

 
 
お花屋さんも、やっぱりサンジェルマン!もはや「庭園」か?と思うこの規模。「お花屋さん」という 可愛らしい概念とは別世界・・・。友人が我が家にいらっしゃる時によくココでブーケを作って持って来て下さるけれど、ブティックの大きな空間で見ると小さ く見えるブーケも、我が家で見ると「巨大な森」!

 

Paris

 
 
展示会の間はまるで春のようだったパリ。突然の大雪に本当に驚く。ギリシャからお仲人の奥様がおい でになっても「雪が深くて」ホテルまで伺えない。夜になると更に大雪になって交通網は完全にマヒ。カフェも全て閉まってしまう。ローマに居る主人には今ひ とつ想像できないよう・・・。

 

Paris

 
 
 
大雪でパリ中が大混乱の中、ローマから主人が来る。飛行機も鉄道も完全にマヒしているので一日中 TVをつけて刻々と変わる状況を把握しなくては・・・。そんな時、私のチャリティーのプロジェクトに協力して下さっている聾学校のアシスタントの方が、手 話通訳として画面に!何だか「再会」したみたいでとても嬉しい。

 

Paris

   
 
 
この大雪で誰も車を使わないようで、我が家のパーキングの出口も完全に真っ白。ようやく夕方になっ て誰か出庫したらしく私も何とか車を出す。サンジェルマンは本当に狭いところに無理やりパーキングを建設してるので、出入り口の勾配があまりにも急で、同 乗した友人が毎回驚くほど。私の小さなMICRAはつるつると滑りつつも何とか地上に!お仲人の奥様とホテルのロビーでお目にかかった時には、本当に「た どり着いた!」という気分。濃厚なインテリアのロビーと外の大雪のコントラストがあまりにも劇的で、印象的。

 

Paris

 
 
友人のお茶の先生のイベントの帰り、すっかり盛り上がって虎屋にお茶を飲みに行く事に。皆さん日本 に住んでいたことがあったり、仕事で何回も行ったことがあったり、と親日家というにはあまりにもマニアック。陶芸家、建築家、アートディレクターという職 業柄か、「それぞれの視点と経験から日仏の文化を語る」という討論会のよう!皆さんのあまりのイキオイに、肝心の日本人である私は殆どお人形のよ う・・・。でも、長いお付き合いの友人達が「日本が大好き!」とおっしゃるのを聞きながらお茶を頂くのは本当に幸せな時間。

 

Paris

   
 
 
3月も後半になるとブティックのウインドウは「Pacques」復活祭のデコレーションで本当に美 しい。多産のシンボルであるうさぎと卵、どのブティックもそれぞれディスプレーに工夫を凝らしていて、見ていると春が近いことを実感する。それにしてもこ んな巨大な「チョコレートの卵」・・・。

 

Tokyo

 
 
東京に戻るとちょうど桜が満開に!我が家の前の桜の木を見ながら早速テラスでお花見を。今年のパリはあまりにも寒かった上、とにかく雪が多くて疲れていたので、穏やかな春の夜風と白く浮き上がる桜の美しさにすっかり癒される。

 

Tokyo

 
 
 
 
diary index 今年は桜の満開日に帰国という幸運。早速早朝に満開の桜を見に行く。朝早いのでまだ誰も居ないかと思っていたら、マニアックな写真家の方々はもう三脚をセッティング。快晴の青空に桜の薄紅色が映えて本当に美しい・・・。日本人で良かった、と思う瞬間。 page top

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